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中小企業診断士2次試験の勉強について

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以前の記事で中小企業診断士試験ストレート合格のためには、1次試験勉強の際に2次試験の科目を見据えることが大切だと書きましたが、今回は2次試験の概要をお伝えしたいと思います。

 

本記事の目的は1次試験勉強中に、1次試験にだけ必要な知識と、2次試験にも必要な知識を認識して、より効率よく勉強していただくために活用いただくことを目的としています。

 

2次試験の特徴

 

まず2次試験はどんなものかわからないという方は5分で構わないので『第2次試験過去問題集』を開いてみてください。

 

 

中小企業診断士 最短合格のための 第2次試験過去問題集 2019年度

中小企業診断士 最短合格のための 第2次試験過去問題集 2019年度

 

 

『第2次試験過去問題集』を開いてみるとざっと見た限りでこんな感想を持つはずです。

・記述式なんだ。。(マークシート試験ではない)

・問題本文が長いな。。

・問題要求が何通りも解釈できるな。。

 

2次試験は1次試験のように勘や消去法で解ける試験ではなく、本文をしっかり読める力と裏付けられる知識、スキルが必要な試験です。

 

「問題要求をまず把握する。⇒問題本文から該当するような記述をすべて抜き出す⇒出てきた記述をすべて整理、分析する。⇒解答を作成する。』という流れを何回も繰り返し疑似的にコンサルタントを行っていきます。しかし試験ですので、私にしか思いつかないウルトラC的な答えは全く点数につながらず、冷静に今まで勉強した知識から課題解決方法を解答します。

 

2次試験は4つの事例に分かれており、それぞれ1次試験の知識が必要になります。

 

2次試験のスケジュールは以下の通りです。 

 

スケジュール

9時40分から11時00分

事例Ⅰ(組織人事)

必要となる知識:企業経営理論(組織論)

 

11時40分から13時00分

事例Ⅱ(マーケティング・流通)

必要となる知識:企業経営理論(マーケティング論)運営管理(店舗・販売管理)

 

14時00分から15時20分

事例Ⅲ(生産・技術)

必要となる知識:運営管理(生産管理)

 

16時00分から16時20分

事例Ⅳ(財務・会計)

必要となる知識:財務・会計

 

 

事例Ⅰ(組織・人事)の概要

・主要な論点は経営戦略論、組織論、営管理論、人的資源管理論などであり、1次試験の企業経営理論の知識があれば基本的には対応できる問題です。

・上記4つのテーマで戦略と組織が合致しているかなど、体系的にわかっていることを解答に求められます。

(過去問頻出:成長要因・組織構造・組織管理・人材の採用、育成・事業構造、低迷要因・人材・外部環境分析成果主義・非正規雇用・モチベーションマネジメント)

 

事例Ⅱ(マーケティング・流通)

 

・主要な論点はマーケティングと流通のため、製造業、小売業、サービス業問わずいかにモノを売るための仕組みを提案できるかということが問われている。

・意外と図にキーとなる数字が隠されていることが多い。

・問題要求に解答の方向性が示されているため、問題本文と図だけに夢中にならないことが大切。

(過去問頻出:製品戦略・経営戦略・マーケティング環境分析・プロモーション戦略・関係性マーケティング

 

事例Ⅲ(生産・技術)

 

・主要な論点は生産管理的だが1次試験の運営管理の用語は意味が分かる程度でいい代わりに、問題・課題と改善策の解答ができること、生産形態ごとのメリット、デメリットがわかること、社内コミュニケーションにも触れることが大切。

SWOT分析、ECRSの法則、5W1H、QCDが非常に役に立つことが多い。

(過去問頻出:SWOT分析ドメイン、生産計画、作業、情報システム)

 

事例Ⅳ(財務・会計)

 

・主要な論点は1次試験の財務・会計がベース。1次試験では持込不可だった電卓を使い経営分析をはじめ、1次試験の知識をもとに事例企業を分析していく。

・計算過程にも部分点が入るため、極力過程は消さずに解答は提出する。

(過去問頻出:財務諸表作成、経営分析、キャッシュフロー計算、CVP分析

 

口述試験について

 

2次試験は筆記試験で終わりではなく、筆記試験合格者には筆記合格通知後に口述試験が待っています。

口述試験は2次筆記試験の内容をベースに事例ⅠからⅣの内で事例企業を取り上げ、さらに面接形態で分析を深掘りしていくような試験です。

 

そのため筆記試験が終わったら、打ち上げで居酒屋に入りたくなるところをぐっと我慢して試験会場近くの図書館やカフェでノートを開き、その日自分が書いた答案を復元して保管しておきましょう。

 

筆記の合格通知から口述試験まで非常に時間もなく対策も取りづらいので答案を残しておくだけでもスムーズに次の試験に対応が取れます。

 

予備校各社では2次試験筆記合否診断などのサービスや口述模擬試験サービスも行っているので、そういったサービスに参加する際にも有益です。

 

引き続き各事例の情報を今後も発信していきたいと思います。

お読みいただきありがとうございました。